視線で会話の流れを調整する(アイ・コンタクト)

視線に敏感になってくると、周囲の人間関係についても、いままで気づかなかったことが見えてくる。日ごろ怖い存在だと思っていた先輩が、あなたとの会話を求めて視線を投げかけていたり、口うるさい妻や恋人があなたの体調を案じる視線を注いでいたり。もしかすると、職場の同僚同士が熱い眼差しを交わし合っていた、なんてこともあるかもしれない。

言葉という便利な道具があるばかりに、それに頼りすぎて、そのほかのコミュニケーション手段をなおざりにしてきたという人は多いのではないだろうか。けれども、言葉以上に本心を瞬時に物語るツールや手段を私たちは持っている。それを活用すれば、あなたのコミュニケーション能力は飛躍的に向上するだろう。

視線もそのツールや手段のひとつだ。サッカーなどのゲームでは、視線を合わせる「アイ・コンタクト」が大事な役目を果たす。離れた場所にいる仲間に対して、「パスを出すから、走って拾え」というような指示を、瞬時に目で伝えるわけだ。

同じようなことを人は会話の中で無意識にやっている。自分の意見を話し終わると、相手の目を見ることで「あなたの意見はどうですか?」と問いかけている。上手なアイ・コンタクトができれば、会話はスムーズに進むだろう。自分の意見がない場合や意見をいいたくない場合は、相手のそらした視線でわかりやすい。

アイ・コンタクトは、会議や商談の席でも使えるワザだ。自分の発言中に相手と頻繁に視線が合うようなら、話の内容に興味を持っていると考えられるし、そういう相手からは発言も求めやすい。ただし、相手はあなたに異議を唱えたくて視線を合わせている場合もあるので、そこは冷静に観察することが大切だろう。

あなたが居心地悪く感じるほど凝視してくる場合は、あなたを徹底的にやっつけたいと狙いを定めているのかもしれない。相手が視線をそらしはじめたら、さり気なく話題を変えたり、ミーティングを切り上げたりすれば、ひとりよがりでないスマートな印象も与えられるだろう。

言葉では「大変興味深いお話ですね」などといっていても、視線のほうが正直なことがある。「なんでもないわ」といいながらうつむいた彼女には、何かがあると思うべきだろう。言葉に惑わされず、視線が語る相手の本心を見抜きたいものだ。

— posted by Mike at 11:44 am