言葉以上に気持ちを伝える目元(目の表情)

イギリスの心理学者S・バロン・コーエンは、赤ちゃんが社会性を身につけていく過程で大切なのは、人の顔を認知することだと主張している。赤ちゃんはモノと人を区別できるようになると、人の顔に強く興味を示し、とくに目元・口元を注視するという。人は乳児の段階から、相手の視線や表情で、その意図や関心のありかを探ろうとするようだ。

実際、目元にはさまざまな感情や性格か表れやすい。にこやかな笑顔に見えても目が笑っていなければ、愛想笑いだとわかるし、少々怖いものを感じたりする。一般的に、積極的で自信のある人は目に力があり、おとなしく消極的な人は目の力が乏しいものだ。

目に力がないのは、目の前のことに興味がない表れでもあり、自分の考えや感情を表現したくないと思っているともいえる。単に眠いからということかもしれないが、まぶたが脱力しきったようなぼんやり、とろんとした目というのは、見ているこちらも元気がなくなるし、思わず「しっかりせい!」と背中を叩きたくなる。また、焦点が定まらずどこを見ているかわからないような目をした人は、目の前のこととまるで別のことを考えているか、自分だけの世界に入り込んでしまっている。

目元の表情は、いま相対している人物やできごとへの関心の高さを表すバロメーターともいえる。女性誌や化粧品の広告などでよく目にした言葉に「目力(めぢから)」というのがあったが、昨今の女性は目元の化粧にずいぶんと力を入れているようだ。確かに、化粧するしないにかかわらず、魅力的な女性というのは目に力がみなぎっているものだ。いや、目に力があれば魅力的に見えるというべきか。

それは男性でも変わらない。顔写真で目元を隠してしまうと、親しい人でも人物を特定するのが困難だといわれるほど、人の顔は目元の印象が全体の個性を決定づける。男性の場合は女性のようにアイメークを施すことはなかなかできないが、まぶたに力を入れて目を大きくするだけでも顔の印象はだいぶ変わる。きりっとした目元で「できる男」のイメージを与えたいものだ。

— posted by Mike at 03:20 pm